本当の幸福を見つける:より楽しい人生のための実践的なヒント
国連の世界幸福度報告書によると、
日本の幸福度はそれほど高くないと報告されています。
また「人生の選択の自由」が低い傾向にあるとも報告されています、
なぜ日本では幸福度が高くないのでしょうか。
今回は幸福について紹介していきます。
2万人の日本人を対象にした大規模な調査
2万人の日本人を対象にした大規模な調査では、以下の要素を用いて、これらが幸福度に影響を与えるかを分析しました。
要素
- 所得
- 学歴
- 健康
- 人間関係
- 自己決定
結果として、年齢に関連しては、中年期に幸福度が低下する「U字型曲線」が見られました。また、所得の増加が必ずしも主観的幸福感を高めるわけではないことも明らかになりました。
- 中年期に幸福度が低下する「U字型曲線」が確認された
- 所得が増加が主観的幸福感を高めるわけではない
自己決定は幸福に繋がる
幸福度に強い影響を与える要因として、健康や人間関係に次いで、所得や学歴よりも「自己決定」が重要であることが判明しました。
自らの人生の選択をすることが、行動の動機づけや満足度を高め、結果として幸福感を向上させる可能性があります。
「人生の選択の自由」が低いと見なされがちな日本社会において、自己決定度が高い人々の幸福度が高いという結果は、特に注目に値します。
- 自己決定は幸福に繋がる
幸福を高く感じる年収
パデュー大学の研究によると
「感情的幸福度」については、年収60,000ドル(約850万)から75,000ドル(約1050万)の間が最適とされています。年収が一定のポイントを超えると、幸福度が低下する傾向が見られました。これは、基本的なニーズを満たすための所得を超えると、人々が物質的な成功や他人との比較に重きを置くと、結果的に幸福度が下がる可能性があることが分かっています。
- 年収60,000ドル(約850万)から75,000ドル(約1050万)の間が最適な幸福を感じる
- 年収が高くなっても、他人との比較を重要視すると幸福度は下がる
他人の為にする行動が幸福度を高める
Dunn et al. (2008) による研究では、46人の北米の参加者を対象に実験が行われました。
実験の内容
- 実験当日の朝、参加者は自分の幸福度を測定。
- 参加者はランダムに2つのグループに分け、一方のグループは5ドルまたは20ドルを渡され、自分のために使うよう指示されました。もう一方のグループも同じ金額を渡されましたが、他人へのプレゼントや寄付に使うよう指示されました。
- 午後5時以降、再度集まった参加者は、再び自分の幸福度を測定。
この実験の結果、自分のためではなく他人のためにお金を使ったグループの方が、平均的に幸福度が高かったことが確認されました。
この実験は、参加者がランダムに分けられていたため、利他的な行動が幸福度を高めるという因果関係を示唆しています。また、使った金額の多寡に関わらず、幸福度に大きな違いが見られなかったことも重要な発見でした。
- 他人のためにお金を使うと幸福度が高まる
自己の強みを活用して幸福度を高める
心理学研究によると、個人が自分の強みや才能を活用することは、幸福度を向上させる重要な要素であることが報告されています。
自分自身の強みを見つけ、それを活かすことは、精神的な幸福感だけでなく、職業的な成功にも寄与する可能性があります。自分の強みを理解し、それを活用することで、より充実した人生を送るための戦略として、多くの専門家によって推奨されています。
- 自分の強みを理解し、それを活用することが幸福度を高める
幸福度と年齢の関係
カリフォルニア大学の心理学研究によると、私たちの人生満足度は年齢と共にU字型の曲線を描くことが分かっています。中年期の40代から50代にかけては幸福度が低下することが多いですが、その後幸福度は再び上昇し、65歳前後では20代の若者たちと同じレベルの満足度を示しています。この現象は、「老後の幸福」や「年齢とウェルビーイング」に関する研究で広く認識されています。
興味深いことに、高齢になると否定的な感情が減少し、肯定的な感情は安定しています。しかし、多くの人々は老年期の幸福度を過小評価しており、老後の生活についてネガティブなイメージを持ちがちです。
- 40代から50代にかけては幸福度が低下する
- 65歳前後では20代の若者たちと同じレベルの満足度を示す